出張所の機能削減に反対します 練馬区議会議員  菊地 靖枝
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2007 年 10 月 22 日    
出張所の機能削減に反対します
〜最終日の反対討論を全文掲載します〜
第三回定例区議会が終了しました。
生活者ネットワークは一般会計歳入歳出決算、国民健康保険会計と介護保険会計歳入歳出決算に反対しました。区議会ホームページでの放映、区議会だよりに反対意見の概要の掲載がありますので、ぜひご覧ください。

私は最終日に2つの反対討論をしました。近日中にホームページで放映されますので、ぜひごらんいただき、ご感想、ご意見などお寄せいただければ幸いです。

1つは、出張所の機能を削減するこの条例案で、来年1月から17ある出張所を4か所の区民事務所と13の出張所にするものです。転入・転居・転出届、世帯変更届、印鑑登録、国民年金や国民健康保険に関する手続き、転入学通知書・新1年生届書の6つの届出が出張所でできなくなり、区民事務所でのみできることになります。

<反対討論 全文>
生活者ネットワークとして、議案104号 練馬区区民事務所等の設置に関する条例(全部改正)に反対の立場で意見を述べます。

2005年10月に区民生活事業本部は、「出張所の機能再編」の出発点となった『出張所のサービス向上と事務の効率化実施計画(案)』を公表しました。区はパブリック・コメントを区民に求めましたが、関町や上石神井地域に住む区民から、疑問や反対の声がたくさん寄せられました。

当時、関区民ホールで開かれた「区民と区長のつどい」に加え、多数の地域住民の要望により、追加の個別説明会も行われました。練馬区役所をはじめ、西武池袋線沿線にある区の施設から遠いこの地域において、区民に対する行政サービスの低下をもたらす『実施計画(案)』は多くの問題点があり、地域行政サービスにおける格差拡大に対する危惧や疑問が多数出されたことは、記憶に新しいことです。

出張所は区役所本庁舎に代わり、区民にさまざまな行政サービスを提供する重要な区民施設です。「なぜ、『基幹出張所』をたった4ヵ所、しかも西武池袋線沿線に集約するのか」「なぜ、区長は、取り扱い件数の多い、関・上石神井地域に、『基幹』出張所を設置しないのか、設置する必要がないと判断したのか」との疑問の声がありました。
さらに「この地域では、高齢者が増えているのだから、既存の総合福祉事務所の設置場所にあわせて、出張所の機能を縮小するのではなく、むしろ関・上石神井地域に新たに福祉事務所を置いてほしい」との要望もありました。

これらの疑問に対して、区は真正面から応えず、職員や経費の削減の説明を繰り返すばかりで、地元住民が納得できる明確な説明はありませんでした。
このことは昨年1月に区が決定した『出張所のサービス向上と事務の効率化実施計画』に資料として掲載されている区民の意見・要望、それらに対する区の考え方を読めば明らかです。私は区の回答に誠実さを感じ取ることができません。

これらの問題点は、本条例改正案でも依然として解決されていません。実際の交通アクセスや地域の特性もまったく考慮していません。区役所本庁舎から遠い地域に住む区民の不安、心配、疑問、多くの反対があったにもかかわらず、こうした区民の要望を無視する形で『実施計画』を進めてきたことは問題です。

交通の問題は上石神井、関町だけではありません。西大泉、南大泉や北町などもたった4か所しかない区民事務所へのアクセスは著しく困難です。区は日ごろ「出張所は、日々の区民の生活にとって基本的な行政サービスを提供する、地域の身近な窓口」と言っているのですから、区民が歩いて、また車椅子でも行ける範囲で多くの手続きができるようにするべきです。約70万人の人口を擁する練馬区で、住民登録や印鑑登録の届出ができる窓口が「たった4か所」となってしまうことに、私たちは深い危惧をいだいています。練馬区と同じような人口規模の他区をみてもこんなに窓口を減らした区はありません。

今回、区民事務所に集約される6つの届出事務は、区民にとって一生に1、2回に限定されるものではありません。雇用が流動化していることから、国民年金、国民健康保険の手続きが複数回必要となる区民は確実に増えています。団塊の世代の大量退職期を迎え、社会保険から国民健康保険に移行する区民もますます増えるでしょう。
時間延長や土曜日の手続きが可能になっても、手続きできる窓口が大幅に減ってしまっては、区民の負担は増すばかりです。

転入、転居、転出の届出についても、関出張所で年間約5千件、上石神井出張所で約4千件、他の「一般」となる出張所も合わせると約3万6千件と練馬区全体約8万件のほぼ半分が手続きされています。身近でできていたことが、多くの時間をかけて、自分の暮らす地域から遠く離れた区民事務所に行かなくては、できないようになるのでは、区が『新行政改革プラン』等で掲げてきた「納得のできる住民サービスの充実」は大きく後退すると言わなければなりません。

かつて練馬区基本構想は「出張所の機能を拡充した地域自治センターをつくり、区民の自主的活動の条件づくりをすすめる」と高らかに宣言しました。残念なことに「地域自治センター」はついに実現しないまま今日を迎えてしまいました。区は自治のしくみづくり、住民自治をどう考えているのでしょうか。まちの将来像をみすえた自治のあり方が求められます。

出張所は地域自治のサポート役として、青少年育成地区委員会や民生委員との連携、地区祭の開催など地域の区民の自主的活動を支援する役割を担ってきました。出張所所長が担ってきた、事務局としてのコーディネート機能が、再任用の「地域コミュニテイ担当者」に変更されますが、新たな体制で、どのように担われるのかも明確ではありません。

住民自治や区民との協働を踏まえることなく、職員の削減、経費縮減ばかりを目的とした結果、地域における区民サービスの低下・縮小をもたらすことから生活者ネットワークは、本条例改正案について反対します。
その上で、区が改めて地域における行政サービス提供について見直しをはかることを強く求めます。


動画でご覧ください(区議会ホームページ)


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